漢方の薬理効果についてですが、一般の漢方治療では「おけつ」「血虚」「脾虚」など意味不明の病態整理を表す言葉が多数羅列いたします。それだけならまだしも、漢方にはそれ以外にも多数の4文字熟語が存在します。とても理解できませんよね。そこで私がお勧めしているのが「6つの武器」という考え方です。これは漢方の薬理作用ですが、それに先じて、6つの病態整理が存在します。その6つの病態整理が「冷え」「熱」「ストレス」「循環不全」「体力低下」「浮腫」です。そして、おのおのに「暖める」「冷ます」「ストレスを和らげる」「末梢循環を改善させる」「体力をつける」「浮腫をとる」です。そして、このすべての病態整理が頭痛に関係しています。ですので、単純に〜湯が効果があるとは言えません。このなかで何が一番頭痛を増悪させているかを考える(診察する)ことが大切なのだと考えます。その中でも特に重要なのが、「ストレス」「循環不全」「浮腫」であると思っています。これは単純に「雨の日には調子が悪い」「寝不足で頭痛が頻発する」「生理前はいらいらして・・・」「足が冷えて、顔が浮腫みやすくなった」などだとご理解ください。これらには一対一対応の漢方薬が存在します。特別、特殊な診察法はありません。ただ、このなかのどれが一番の問題なのかを見抜く細かな診察眼が必要であると思います。
続く