院長あいさつ
はじめまして。 井上クリニックの井上隆弥と申します。 昨年の8月に先代院長である井上重弥の医院であった井上医院を継承し、井上クリニックとして引き継がせていただきました。
私は平成5年に大学を卒業したのち、同年に大阪大学医学部麻酔科学教室に入局しました。 当初より痛みの診療の面白さ、難しさ、不思議さに魅せられ、痛みの診療を専門とする麻酔科医(ペインクリニシャン)を目指す決心をいたしました。
痛みの診療をはじめた頃より神経ブロックを始めとする西洋医学だけでは痛みの治療は難しいと感じており、漢方医学の勉強を独学で行っておりましたが、平成18年より6年間、大阪大学医学部漢方医学寄付講座にて勤務する機会を得ることが出来ました。
その中には痛みの病気だけではなく、今まで見る機会の無かった「アトピー性皮膚炎」「慢性関節リウマチ」「SLE」をはじめとする膠原病などの「慢性炎症性疾患」などから「むずむず脚足病」「慢性疲労症候群」、さらに「不妊症」「月経不順」「抗がん剤の副作用」まで様々な病気がありましたが、それらの病気の東洋医学的な治療経験が、私の痛みの漢方治療に応用できるようになったと感じております。
井上クリニックは「麻酔科、ペインクリニック内科、循環器内科、漢方内科」を標榜しているクリニックですので、患者さんの疾患は多岐に渡りますが、専門にしている診療の1つが「痛みの診療」です。
当院では西洋医学と東洋医学の双方の医学を併用した診療を行っています。
どちらかに偏ることなく、「体の内側から治す」できるだけ「体に優しい治療法」を選択して、患者さんの病気を和らげる努力をしていきたいと思っております。
その体に優しい治療法の筆頭が漢方治療です。
漢方は「痛みの治療」に限らず、風邪や便秘といった一般的な疾患から、アトピー性皮膚炎や喘息、難治性の皮膚病などにも非常に有効であると思います。
「長く飲まないと漢方は効かない」と、一般の方には思われていますが、決してそのようなことはありません。
病態によっては、内服したその場で効き目が現れてくる事もありますし、1-2週間の内服で長年苦しまれてきた症状が楽になってきたということはよく経験するところです。
風邪の初期症状などは西洋医学より漢方薬のほうがより効果的であると思いますしアレルギー性鼻炎などは抗アレルギー薬と漢方薬の併用が最も効果的なのではないでしょうか。
痛みと漢方
痛みについて、2千年前の中国の漢方医学教科書である黄帝内経(こうていだいけい)では、「通則不痛、不通即痛」と記載されています。
訓読みすると「通じれば即ち痛まず、通じざれば即ち痛む」となります。
つまり、何らかの原因によって、からだの正常な流れに詰まりを生じた時に痛みを生じるという考えです。
これは心筋梗塞のように、心臓の血管が詰まれば激烈な胸痛を生じますが、カテーテル治療により詰まりを解除すれば途端に痛みが改善するというように、現代医学でも通用する概念といえるでしょう。
それでは、何が詰まりの原因になるのでしょうか。
漢方医学では、気血水という概念があります。
気は体を活動させるエネルギー、血は体の物質的基礎となる液体、水は体を潤す液体、とされています。これらが停滞すると気滞(気鬱)、瘀血、水毒(痰飲)とよばれ、病的状態となります。
それぞれの痛みの特徴ですが、気滞では移動性、変動性、張ったような感じの(でも実際には腫れていない)痛み、瘀血では固定性、患部の毛細血管拡張、ズキズキするような痛み、水毒では固定性、患部の腫脹、雨天で悪化する痛み、となります。
さらに、これに熱や冷えの影響もみられます。
治療では何が詰まっているのかを明らかにし、その詰まりを除去するような漢方薬を投与します。
西洋医学的には異常がないとされても、漢方医学的には上記のような異常がみられる患者さんも多く存在し、漢方薬の投与によって嘘のように痛みがなくなったということもよく経験します。
ただし、やはり器質的な病変が大きい・高齢者・罹病期間が長い人は時間がかかったり、効果もあまりあがらないことがあります。
もちろんこれは診察してみないと一概には言えませんので、一度、漢方を試されてみてはいかがでしょうか?
院長略歴
- 学歴
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- 平成5年 3月
北里大学 医学部 医学科 卒業 - 平成11年 3月
大阪大学大学院医学系研究科博士課程修了
- 平成5年 3月
- 職歴
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- 平成5年 4月―5月
大阪大学医学部附属病院において臨床補助の研修に従事 - 平成5年 6月―平成6年 5月
市立豊中病院麻酔科 医員 - 平成6年 6月
(大阪大学医学部附属病院)麻酔科医員(研修医) - 平成7年 3月―平成11年 3月
大阪大学大学院医学系研究科 博士課程 - 平成11年 4月―6月
大阪大学医学部研究生(麻酔科学) - 平成11年 7月―平成13年 6月
済生会中津病院麻酔科医員 - 平成13年 7月―平成17年 5月
大阪大学大学院医学系研究科麻酔・集中治療医学講座 助教兼外来医長、
病棟医長 - 平成17年 6月―平成17年 12月
NTT東日本関東病院ペインクリニック科国内出向 - 平成18年 1月―平成23年3月
大阪大学大学院医学系研究科漢方医学寄付講座 助教兼医局長 - 平成23年4月―平成25年3月
大阪大学大学院医学系研究科麻酔集中治療医学講座 助教 - 平成25年4月
井上ペインクリニック 院長就任
- 平成5年 4月―5月
- 資格
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- 日本麻酔科学会麻酔科指導医
- 日本ペインクリニック学会ペインクリニック専門医
- 日本東洋医学会漢方専門医
- 日本頭痛学会頭痛指導医
- 日本医師会認定産業医
- 日本医師会健康スポーツ認定医
- 役職
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- 日本ペインクリニック学会評議員
- 日本ペインクリニック学会関西支部評議員
非常勤医師
石原隆行 先生
- 専門
- 循環器内科
- 診療日
- 毎週月曜日午後
当院概要
- 院名
- 井上クリニック
- 院長名
- 井上隆弥
- 診療科目
- 麻酔科、ペインクリニック内科、循環器内科、漢方・アレルギー疾患内科
- 住所
- 〒657-0035
神戸市灘区友田町3-2-12 ツカサメディカルビル2F
- TEL
- 078-851-6465
- FAX
- 078-851-2120
- 駐車場
- クリニック下にパーキング3台あり。
1時間駐車無料チケットをお渡ししていますので、お申し付け下さい。