院長ブログ

私の漢方:その2

2013.06.27

構造主義漢方との出会いは、漢方診療に行き詰まりを感じていた時でした。ペインクリニックの診療において、ブロック中心の診療に限界を感じたのが、漢方に入るきっかけだったと思います。日本漢方から始めて、中医学を勉強しましたが、どうしてもなじめなかったのが、西洋の医学を駆使して診断をつけたのに、その治療が漢方になるといきなり「すべてがアナログ的になる」といった点でした。まるでタイムマシーンでどんどん歴史をさかのぼっていくような気分だったのは私だけだったのでしょうか。いいえそんなことはありません。もうお亡くなりになられましたが、「山本巌先生」の考え方を実践されている方々は「西洋医学に最も近い漢方」を臨床に応用されていました。それが「構造主義」という考え方だったのです。痛みとは臨床症状が「正確な部分」と「あやふやな部分」の両方が混在します。「ここがするどく痛い」と「この辺が重だるく痛い気がする」の違いでしょうか。そこに、漢方従来の四診を導入した場合、症状は曖昧、痛みのメカニズムの把握さらに曖昧といった具合となるでしょう。私の漢方は「ただ単なるいいとこ取りの漢方です」。可能な限り、西洋医学を駆使して痛みの病態のメカニズムを判断し、生薬レベルでの効能を考えながら、「日本漢方、中国漢方のいいとこ取り」をしているだけだと思っています。次回は「体質とは」についてお話しさせていただきます。

さて話は変わりますが、私の近くにおられる方々で、特に若い女性にウルトラランナーが多いことに気がつきました。どうもプチブームであるようです。私が現役(そろそろ復活か・・・)の頃はまさに「おっちゃん、おばちゃんのスポーツ(娯楽?)」だったのですが。本当に多いです、若い女性、びっくりです。また先日、さる島で競技前のトライアリートたちを見る機会があったのですが、久しぶりに胸が熱くなりました。いいもんですね。日医ジョガーズ(日本医師ジョギング連盟だったかな)の仕事(競技者の健康管理)の仕事もさぼりまくっているんで、そろそろ行かねばと思っています。このブログを見られた方で、サボっている私を見つけた方は、走らんかいとはっぱをかけてください。宮古島トライアスロンと萩往還250kmといいたいところですがブランクが大きすぎます。さしあたってはショートトライアスロンと萩往還140kmを目標にします。