地獄のような講演会スケジュールが終わり、ちょっと一息つけそうなので、ブログの更新をまめに行っていきたいと思います。私の専門は痛みなのですが、父が内科医であったせいと私が漢方をやっているせいもあり、クリニックには痛みだけではなく、風邪からアレルギー、不妊症から自律神経機能障害まで様々な病気の方が来られます。子供から大人まで・・・、一番小さい方は2歳の男の子で、一番大人の方は90歳過ぎの女性のかたです。私が痛みの漢方の使い方がなんとなく分かるようになったのは、慢性炎症性疾患を漢方で診るようになってからだと思います。特に煎じ薬でアトピーや喘息の治療をしていたときに、同時に頭痛が治ってしまったとか、腰痛が楽になったということが多々ありました。そうなのです。病態を考えれば「アトピー性皮膚炎」と「喘息」「群発頭痛」はよく似ているのです。また「偏頭痛」「アレルギー性鼻炎」「三叉神経痛」は同じような漢方薬が効いたりするのです。痛みの大半は「炎症サイトカイン」の作用によって説明がつきます。しかし「炎症サイトカイン」にはいろんなタイプがあり、その作用が個々の病態によって違いがあるのでしょう。ならばその病態にあった生薬を選べばいい。これが私の構造主義漢方との出会いでした。
長々とした前置きは置いておいて、次回は脱毛、EDの漢方を話したいと思います。